(1)CW-ONE後継機種プロジェクトスタート!
2013年末に発売して、現在までに550台以上を販売したCW-ONE。
そのCW-ONE後継機種(上位機種)の開発がスタートしました!
GHDキーさんからは、何度か後継機種の打診があり、こちらも、興味を示しつつも、タイミングが合わなかったんですが、数ヶ月前から、本格的に動き始めました。
この間、GHDキーさんから、黒檀の縦振りや、ゴールドバージョンなどなど、限定品をご提供いただき、販売をしてきましたが、今回は、CW-ONEの本当の意味での後継機種開発が決定しました! 「CW-TWO?」 いやあ、ゴロが悪いので、多分、その名前にはならないと思います……笑。
実は、CW-ONE販売開始から半年くらいの時期にも、改めて、コラボパドル第二弾を作りましょう! という話になったんです。いろいろとアイデアを出し合って、可能性はあったんですが、まだまだ、生産が追いつかず、皆様に待っていただいている状態だったので、どうも、気分的にも、申し訳なくて、力が入らない……ということで、GHDキーさんにも、待っていただいていたのです~。
ようやく、最近は、少しずつ、在庫を持てるようになりまして、今は、だいたい常時在庫がある状態です。まだまだ、コンスタントに売れてゆきますが、それでも、CW-ONEも一定の役割は果たしたかなあ~と。
ということで、気分一新、新しいものに取り組もう! という話になりました! 決まったら、GHDキーさんは本当に早いのです! こちらから、アイデアを言いますと、すぐに「こうしたらいい」「ああしたら実現できる」ということで、ぽんぽんとアイデアが形になります。
「さすが、500台以上売れたCW-ONEの後継機種だね!」と言われるようなモデルをご紹介できるように……ということで気合い入れました!
(2)コラボ第二弾は、CW-ONEの上位機種に決定!
最近は、ずっと、この後継機種(上位機種)のことを考えています。スタッフにも、通常業務をやってくれ~~~と言われるくらい、没頭しています……笑。
CW-ONE販売時には、何も分からない生産の話で「CWの裾野を広げるために、コストパフォーマンスのよい、実用・実践モデルを提供して欲しい」そんな話に、GHDキーさんが乗ってくださって、もちろん、幾つかは画期的なアイデアにも恵まれ、一気に、市場最高台数を誇る人気パドルになりました。正直出来過ぎです。ビギナーズラックというやつです。
先日も、超上級者の皆さんにお話を聞いていたんですが、実は、皆さん、CW-ONEユーザーなのです!
サイズ、重量もぴったり。ジャックタイプで四つ足。打ち心地は、かっちりとかたく、低速から高速、超高速打まで、見事にこなせて、この価格! 余計な機構を削った分、自分の技量がそのまま反映されて、こんなによい機種はない! とお褒めの言葉をいただきました!
ということで、次は、CW-TWO(正当後継機種・上位機種)ですね! と言われると、なかなか、難しいんですよね。
社内には、マスコットキーなど、目先の異なるところを挟んで、その後に、正当後継機種に入るべきでは……という意見もあったんですが、どうせ、いつかは、後継機種を作らないといけないならば、真っ正面からやろうか……と決意したのが、昨年の冬。
CW-ONEで、CWをはじめて、すこしうまくなってきた! 次にもう少しよいものが欲しくなってきた! そういう方に、使っていただけるような、中級モデルを提供したい! これが基本のコンセプトになりました!
(3)金属軸なのに「やわらかい」モデルを追求!
CW-ONEは、初心者の方から、上級者の方まで、多くの方に、好評だったんですが、一部の方からは、「かたい」という評価をいただいていました。もともと、初心者用は、ある程度、「かため」で、かちっとしたタイプの方がよいと思います……というご意見をいただき、それに従って作ったものですから、目的通りの商品に仕上がったわけですが、では、次は、「やわらかい」というのを一つのコンセプトにしてみようかなと思いました。
しかしここで「かたい」って何だろう? という疑問が出てくるわけです。
この「かたい」「やわらかい」というのは、物理的な剛性だけではなくて、実は、様々な要素が複雑に絡まった総合的な「フィーリング」のことで、実態はなかなか難しいんです! GHDキーさんとも、「かたい」というフィーリングの構成要素はなんなのか、かなり突っ込んだ話をしました。
「かたい」「やわらかい」とは何か?
総合的なフィーリングではあるんですが、同時に、ある程度、コントロールできるものでもあります。
例えば、アクリル板で安くつくった構造のモデルは打心地が「やわらかい」打感になります。逆に言いますと、「かたい」打感にはなりづらいです。
例えば、太くて重量のある金属軸のモデルは一般にアクリル軸のモデルよりも「かたい」打感になります。
軸の材質やしなりの問題なのかと言いますと、それだけではなくて、例えば、接点の角度、どのくらい強く弾かれるか、また、軸の重さ、支点のバランス、それらも、打感の「かたさ」の感覚にも影響を及ぼします。
一般に「やわらかさ」を出すためには、柔らかい構造物を使えばいいんですよね。
アクリル軸や柔らかい金属軸にして、薄いアクリルつまみにすればかなり「やわらかく」なります。
しかし、耐久性、経年の劣化、見た目、精密性・安定性などの点で問題が出てきます。
なんとか、剛性のあるしっかりとした金属軸で、つまり、硬い構造物で、打感の「やわらかさ」を作り出せないか!
そのためには何が必要か!
(4)やわらかさの本質! やわらかさを変える!
なんとか、剛性のあるしっかりとした金属軸で、つまり、硬い構造物で、打感の「やわらかさ」を作り出せないか! GHDキーさんが、金属軸で、「やわらかさ」をつくるため、出した答えはズバリ
「やわらかさ」とは接触してからさらに押せる量だ!
なるほど。
そして、金属軸なのに、これまでにないやわらかさのモデルが出来ました! 今回のモデルは、以前にGHDキーから発売されていた、傾斜接点の高級パドル GN599DX(※既に生産終了・完売)をベースにしています。
599DXは、接点が直角ではなく、45度の傾斜になっているので、払うような接点の感触になります。接点不良もなく、反動も軽減されるので、やわらかく使いやすいという評判でした。私も知り合いから借りて触ってみました。確かに他よりもやわらかい。
さらに、今回は、その接点に薄い金属板を入れて、中空構造を作りました。それによって、接点が接触した後、薄い金属板がしなり、もう一押し出来るのです!まさに、これまでにない、しなやかといいますか、すいつくような感触が指に感触としてかえってくるのは、これがやわらかさの秘密なのです。
見た感じ、非常に硬質で、接点部分はハサミのように傾斜がついて鋭利、金属的なカーンという「かたい」打感を想像されると思うんですが、実際に触ってみると、驚かれると思います。
つまみのやわらかさや、その他の構造で、やわらかを付加しているモデルはありますが、これは金属軸で剛性を保ちながら、かつ、接点部分から本当の「やわらかさ」を作り出しています。
ちなみに、例えば、硬いパドルでも、薄くて柔らかいアクリルのツマミをつけると、操作感覚はやわらかくなります。複数のツマミをアクリルで作って試してみたのです。ただ、心地良いやわらかさは、やはり、ツマミのやわらかさだけでは出ないですね。
これで、後継機種(上位機種)は完成ですね! という話だったんですが、ふと思いました。
「もしかして、金属板の支点をスライドさせたら、しなる幅が変化して、打感が変化するのでは? 接点をスライドする機構をつくったら、これ一台で、「かたい」←→「やわらかい」までを調整できるのでは?
早速、GHDキーさんに電話!
「それはいけるかもしれませんね。やってみましょう!」
↑あとはGHDキーさん任せ……笑。
そして、試作完成しました!
世界初! 無段階打感調整機能付
確かに! 確かに! やわらかさが変わる!
金属板の支点を変えることで、打感が変わります!
これまで、パドルの「打感」は、材質・構造によって、機種ごとに唯一・固有のものでしたが、本機は、その「打感」を変化させることが出来ます。世界初、接点スライダー構造で『打感』を無段階調整可能なパドルです。
名前は、ポイントスライダーとか、シザーズとか、いろいろあったんですが、この小さいボディに画期的な性能を詰め込んだ! という意味では、やっぱり、エポックメイキングなパドルたれ! という願いを込めて、CW-EPO(エポ)に決めました!
ちなみに、「かたい」「やわらかい」はあくまでも好みで、また、上達と共に、好みが少しずつ変わってくる方が多いです。最初に、覚える時には、少しかためで、かっちりと符号が作れる方がよいかなと思います。だんだん、速く打てるようになり、長時間使用するようになると、かたいフィーリングは、どうしても、「疲れ」として感じられる方もいるようです。そうなると、少し「やわらかい」ものがいいかなと思うのです。
さらに、本当に、高速で打ちたいという方は、やはり、遊びがあるやわらかい構造よりも、とにかく、ハードに細かい設定で、正確に反応するもの、つまり、「かたい」ものの方が使いやすいのでしょう。いわば、ハンドルにも足まわりに遊びの少ないスポーツカーのような感じですね。それでも、ゆったりとのんびり交信するときには、そこまでの「かたさ」はいらないと思うかもしれません。
もちろん、最初から最後までやわらかいものが好きという方もありますし、逆にかたいものしか嫌! という方もありますから、それは最終的には「好み」です。
CW-EPO(エポ)は、最も「かたい」設定にしても、CW-ONEよりもずっと「やわらかい」打感になります。CW-EPO(エポ)は、買い替え不要で、一台で「やわらかい」?「かなりやわらかい」までをカバーする画期的なモデルです! 調整は簡単ですが、触っては調整を変えて、また触っては調整を変えて、時間を忘れて、遊べるパドルです。
そうそう、もう一つ気になるポイントは、重量ですよね!
CW-EPOは何グラムなんだと!
CW-ONEの重量はどっしりと800g。CW-EPO(エポ)は写真では小さく見えるけど、そもそも、軽いなら、選択肢には入らない……という方多いと思うのです。移動を考えなければ、「重さは正義」ですから!
はい、CW-EPO(エポ)は「650gから」です
650gかあ。移動にはいいけどなあ、軽いなあ……。
いえいえ「650g」ではなくて「650gから」なんです!
実は、CW-EPO(エポ)にはもう一つ秘密があるのです!
(5)CW-EPOはサイズも重量も可変!
CW-EPO(GHDキー×CQオームコラボパドル)は、打感と同時に、サイズ・重量も可変です!
GHDキー×CQオームコラボパドル第二弾のCW-EPO。
写真公開してから、賛否両論。
移動運用など、持ち運びを考える方からは
「このサイズはいいねー」
「かわいいねー」
「欲しい!」
という声。
逆に、自宅でどっしりと使いたい方からは、
「ちょっと小さいのでは?」
「実際、何グラムなの?」
「軽いモノはいらないなあ」
ちなみに、最初につくったオリジナルモデルCW-ONEは、75×100 約800g。初心者用ということで、非常にオーソドックスなサイズで、オーソドックスな重量。ちょっと普通よりも重いかな。これも初心者の方には、絶妙のサイズと重量だ! ということで、人気の要因になりました。
CW-EPO(エポ)の75×75はとにかく小さい。本格的な金属系では、他のメーカーさんでもあまりないサイズだと思います。同ジャンルでは、海外メーカーさんで一種類だけ同じサイズがありますが、他ライバル機は、一回り二回り大きくなります。
しっかりとした精密な金属系で、かつ、小さいものが欲しいという方には、絶対にお勧めです。
しかし、同時に、重さは正義! というのも事実なんですよね。移動を考えなければ、重いことは絶対的に有利なのです。本機は、四つ足で安定感を増していますが、絶対的重量が約650g。
正直なところ、上級者の方が安定して打てるぎりぎりのところです。実際には、もう少し重さがあった方がよいという方が多いと思います。安定感があると、まったく別のモデルになりますから。
そこで本機は、当初から、「追加台座」を前提に考えていました。
裏面の配線を台座内に埋め込んでありますから、四つのゴム足を外しますと、裏面は、全くのフラットになります。
これで自分で追加台座を簡単につくることが出来ます。
もちろん、弊社でも、幾つかの色・サイズの追加台座をオプションとして用意する予定です。追加台座はまだ試作段階ですが写真をアップしておきますね。
見た目も変わりますが、驚くのは安定感! サイズと重量が変わると全く別のパドルになりますよ。
CW-EPOは、サイズも重量も可変出来るのです。
↓追加台座を取り付けたところ↓